いちょう芋は、適切に保存すれば購入後2週間程度の鮮度を保てます。本記事では、賞味期限・消費期限の目安と、野菜室・冷暗所・冷凍それぞれの最適な保存方法を管理栄養士がわかりやすく解説します。

いちょう芋の基本情報

いちょう芋はヤマイモ科 Dioscorea japonica に属するヤマイモの一種です。外皮は薄く淡い茶色で、内部は白くねっとりとした食感が特徴です。100gあたり約68kcalと低カロリーで、食物繊維やビタミンB群、ミネラル(カリウム、マグネシウム)を豊富に含みます。

賞味期限・消費期限の違いと目安

いちょう芋は加工品ではなく生鮮野菜なので、メーカーが表示する「賞味期限」は主に流通段階での目安です。一般家庭での目安は以下の通りです。

  • 賞味期限(未開封・未調理):購入後約10日以内(冷蔵野菜室)
  • 消費期限(開封・調理後):切ってから3日以内に使用することが推奨されます。

保存方法の詳細

常温保存

温度が15℃以上になると芽が出やすく、腐敗が進みやすいため、常温での保存は2〜3日が上限です。直射日光や高温多湿は避け、風通しの良い涼しい場所に置きましょう。

冷蔵保存(野菜室)

いちょう芋の最適保存温度は5〜10℃です。新聞紙に包んでから、野菜室の湿度がやや高め(80%前後)になる棚に入れると、1〜2週間程度鮮度を保てます。

冷凍保存

皮をむき、食べやすい大きさに切ってから軽く茹で(ブランチング)し、冷水で冷ました後に密閉できるジッパーバッグに入れます。冷凍庫(-18℃以下)で保存すれば、約3か月間品質を維持できます。

保存容器や包装のおすすめ

  • 新聞紙で包む:余分な水分を吸収し、呼吸を助ける。
  • 通気性のあるビニール袋や紙製の保存箱:湿度を調整しつつ、乾燥を防止。
  • 切った後はラップで密閉し、できるだけ早く使用。

季節別の注意点

いちょう芋は主に秋から冬にかけて出回ります。収穫後すぐに冷蔵に入れないと、芽が出やすくなります。特に梅雨時期は湿度が高くなるため、新聞紙の交換を2日ごとに行うとカビの発生リスクを低減できます。

まとめ

いちょう芋は「ヤマイモ」の品種で、適切な温度(5〜10℃)と新聞紙包装で冷暗所に保存すれば、約1〜2週間の鮮度を保てます。切った後は速やかに冷蔵し、冷凍保存すれば約3か月間利用可能です。腐敗サインに注意しながら、栄養豊富ないちょう芋を美味しく活用しましょう。