結論:萱草は採取後すぐに冷蔵で保存すれば約5日、冷凍すれば約2ヶ月間美味しさと栄養を保てます。常温保存は数時間が限度ですので、早めに冷蔵・冷凍へ移すことがポイントです。

萱草の基本情報

萱草(かやそう)は、シラタマ科に属する山菜・野草です。春先に山間部や湿地帯で採取され、細長い葉と淡い赤色の小さな花が特徴です。食感はやや柔らかく、ほのかな甘みと独特の香りがあります。

栄養価(100gあたり)は、エネルギー約68kcal、ビタミンC約25mg、食物繊維約2.5g、カルシウム約45mg などが含まれ、ビタミンCや食物繊維が豊富です。

賞味期限・消費期限の違いと目安

山野草は加工されていないため、パッケージに記載された「賞味期限」や「消費期限」は存在しません。代わりに「採取日からの保存目安」を参考にします。

  • 常温保存(室温): 2〜4時間以内が目安。高温多湿になるとすぐに劣化します。
  • 冷蔵保存: 5日程度(採取日から数えて)を安全側の目安とします。
  • 冷凍保存: 8週間(約2ヶ月)まで品質を保てます。

保存方法の詳細

1. 常温保存

採取後すぐに湿気がこもらないよう、通気性の良い紙袋や布で軽く包み、直射日光や高温を避けた陰凉な場所に置きます。2時間以上経過した場合は、早急に冷蔵へ移すことをおすすめします。

2. 冷蔵保存

清潔な密閉容器(プラスチックケースやジップロック)に入れ、できるだけ空気を抜きます。容器の底にキッチンペーパーを敷き、余分な水分を吸収させると鮮度が長持ちします。保存温度は0〜4℃が理想です。

3. 冷凍保存

下処理として、軽く洗った後に水気をよく拭き取り、1〜2cm幅にカットします。沸騰したお湯で30秒ほどブランチングし、すぐに氷水に取って冷ますと酵素活性が抑えられ、色味と食感が保たれます。冷ましたら、平らに広げて一度凍結させ(フラッシュフリージング)、その後ジップロックに入れて空気を抜き、-18℃以下で保存します。

保存容器や包装のおすすめ

  • 通気性が必要なときは紙袋・布袋。
  • 冷蔵は密閉プラスチック容器+キッチンペーパー。
  • 冷凍は耐凍結ジップロックまたは真空パック。
  • 長期保存時はラベルに採取日と保存開始日を書き添える。

季節別の注意点

萱草は春先に採取されることが多く、雨が多い時期は湿度が高くなるため、特に早めの冷蔵が必要です。逆に、乾燥した初夏に採取した場合は、葉が乾燥しやすくなるので、保存時に水分を適度に保つことが重要です。

まとめ

萱草は採取後すぐに冷蔵へ移すことで約5日、冷凍すれば約2ヶ月保存可能です。常温は数時間が限度で、湿度管理と温度管理が鮮度維持の鍵となります。正しい容器選びとブランチング処理を取り入れれば、栄養と風味を長く楽しめます。