やわらか食は介護食として広く利用されており、正しい保存で鮮度と栄養を保ちやすくなります。ここでは賞味期限・消費期限の目安と、常温・冷蔵・冷凍での具体的な保存方法を紹介します。

やわらか食の基本情報

やわらか食は、嚥下(えんげ)障害や咀嚼(そしゃく)機能が低下した方のために、食材を細かくすりつぶしたり、柔らかく調理した加工食品です。主に米や麺類、その他、肉・魚をベースにし、加熱・加圧・真空包装などで安全性を高めています。100gあたり約68kcalと、エネルギーは低めですが、たんぱく質・ビタミン・ミネラルはバランスよく配合されていることが多いです。

賞味期限・消費期限の違いと目安

やわらか食は「賞味期限」と「消費期限」の2種類が表示されます。賞味期限は品質が保たれる目安で、風味や食感が最良の期間です。一方、消費期限は安全に食べられる最終日を示し、特に開封後は消費期限を守ることが重要です。

  • 未開封・常温保存の場合:賞味期限は製造日から約6か月。
  • 未開封・冷蔵保存の場合:賞味期限は製造日から約12か月(包装により異なる)。
  • 開封後は冷蔵で5日以内、冷凍で2か月以内に使用してください。

保存方法の詳細

常温保存

未開封のパックは直射日光や高温多湿を避け、15〜25℃の涼しい場所に保管します。開封後は必ず冷蔵に移し、2日以内に使用してください。

冷蔵保存

開封後は密閉容器に移し、5℃以下の冷蔽庫で保存します。保存期間は開封後5日が目安です。長期保存したい場合は冷凍が適しています。

冷凍保存

冷凍保存は-18℃以下が必須です。開封前のパックはそのまま冷凍でき、開封後は小分けにしてフリーザーバッグや密閉容器に入れ、2か月以内に使用してください。解凍は冷蔵庫で自然解凍し、再冷凍は避けましょう。

保存容器や包装のおすすめ

  • 密閉できるプラスチック容器またはジップロックバッグ
  • 真空パックが可能な場合は真空包装で酸化を防止
  • ラベルに保存開始日を書き込んで管理

季節別の注意点

夏季は特に温度管理が重要です。冷蔵庫の温度が上がりやすいため、保存期間は3日以内に短縮することを推奨します。冬季は冷凍庫の霜取りが必要なため、定期的にチェックし、凍結状態を保ちましょう。

まとめ

やわらか食は正しい保存で、賞味期限・消費期限を守りながら安全に提供できます。未開封は常温で6か月、冷蔵で12か月まで保存可能。開封後は冷蔵で5日、冷凍で2か月以内に使用し、密閉容器で管理しましょう。