ペースト食は、嚥下障害や咀嚼力低下のある方に最適な介護食です。未開封のままなら約12か月の賞味期限があり、開封後は冷蔵で3〜5日、冷凍で1か月程度保存できます。ここでは、正しい保存方法と腐敗の見分け方を具体的に紹介します。

ペースト食の基本情報

ペースト食は、野菜・肉・魚などを加熱・すりつぶし、滑らかなペースト状に加工した加工食品です。主に介護食として利用され、1食分のエネルギーは100gあたり約68kcalと低カロリーながら、ビタミンやミネラルがバランス良く含まれています。保存性を高めるために、加熱殺菌や真空包装が施されています。

賞味期限・消費期限の違いと目安

賞味期限は、未開封の状態で品質が保たれる期間です。ペースト食は通常、製造日から12か月程度設定されています。
消費期限は、開封後や常温保存が前提の場合に適用され、衛生的に安全に食べられる期限です。開封後は冷蔵で3〜5日以内に食べ切ることが推奨されます。

保存方法の詳細

  • 常温保存:未開封のままであれば、直射日光と高温を避け、15〜25℃程度の涼しい場所で保存できます。賞味期限までの期間は包装に記載の通りです。
  • 冷蔵保存:開封後は必ず密閉容器に移し替え、4℃前後の冷蔵庫で保存します。目安は3〜5日です。
  • 冷凍保存:長期保存したい場合は、開封後すぐに小分けにしてフリーザーバッグに入れ、-18℃以下で保存します。品質を保つ期間は約1か月が目安です。

保存容器や包装のおすすめ

開封後は、空気や湿気が入りにくい密閉できるプラスチック容器や、ジップロックタイプのフリーザーバッグを使用してください。できるだけ空気を抜くことで酸化を防ぎ、風味の劣化を遅らせられます。

季節別の注意点

  • 夏季:室温が上がりやすく、常温保存は避け、必ず冷蔵庫へ移す。
  • 冬季:冷蔵庫の温度が低すぎると凍結しやすいので、4〜5℃を保つよう設定。
  • 梅雨時:湿度が高くなるため、包装が破れやすい。破損があればすぐに使用または廃棄。

まとめ

ペースト食は介護食として安全に利用できる加工食品です。未開封は常温で約12か月、開封後は冷蔵で3〜5日、冷凍で約1か月保存可能です。保存容器は密閉できるものを選び、季節ごとの温度管理に注意すれば、栄養価と風味を長く保つことができます。