全卵は、適切に保存すれば数週間から1か月程度鮮度を保つことができます。本記事では、賞味期限と消費期限の違い、常温・冷蔵・冷凍それぞれの保存方法、そして腐敗サインの見分け方を管理栄養士が監修し、分かりやすく解説します。

全卵の基本情報

全卵は鶏の卵をそのまま使用した食品で、たんぱく質、ビタミンB2、ビタミンD、ミネラルなどがバランスよく含まれます。100gあたり約68kcalで、栄養価が高く、料理の幅が広いのが特徴です。

賞味期限と消費期限の違い

パック入りの全卵には「賞味期限」が表示されます。これは品質が保たれる目安で、風味や食感が最良の状態である期間です。一方、開封後や調理済みの場合は「消費期限」や「使用期限」を守ることが重要です。

保存方法の詳細

常温保存

涼しい場所(15℃前後)であれば、3〜7日間は品質を保てますが、温度が上がると細菌増殖が早まります。できるだけ冷蔵保存をおすすめします。

冷蔵保存

冷蔵庫の温度は0〜5℃が理想です。パックは開封前のまま、尖った方(卵の先端)を下にして保存すると黄身が中心に位置しやすく、鮮度が保ちやすくなります。目安は2〜3週間です。

冷凍保存

全卵はそのまま凍らせても殻が割れる恐れがあるため、割って軽く混ぜた状態(溶き卵)で保存します。密閉容器に入れ、冷凍庫で約1か月保存可能です。解凍は冷蔵庫でゆっくり行い、再加熱して使用してください。

保存容器・包装のおすすめ

  • 元のパックのまま保存する(密閉性が確保できる)
  • 密閉できるプラスチック容器やジップロックバッグを活用
  • 冷凍時は小分けにしてラベルを貼ると管理しやすい

季節別の注意点

夏場は室温が上がりやすく、常温保存は特に危険です。冷蔵庫の温度管理を徹底し、必要に応じて早めに消費しましょう。冬場は室温が低くなるため、常温保存でも3日程度は安全ですが、できるだけ冷蔵で保管するのがベストです。

まとめ

全卵は冷蔵保存で2〜3週間、冷凍保存で約1か月と長く保存できます。常温保存は短期間に留め、腐敗サイン(異臭、変色、粘り、カビ)に注意しながら、正しい容器と温度管理で鮮度を保ちましょう。