流動食は介護食として広く利用されており、正しい保存で栄養と安全性を保つことが重要です。未開封は常温で約12か月、開封後は冷蔵で5〜7日、冷凍で1〜2か月が目安です。
流動食の基本情報
流動食は液体状の加工食品で、主に高齢者や嚥下障害者向けに開発された介護食です。1食分(100 g)あたり約68 kcal のエネルギーが含まれ、たんぱく質・ビタミン・ミネラルがバランス良く配合されています。保存期間が長く、調理の手間がかからない点が特徴です。
賞味期限と消費期限の違いと目安
・賞味期限は品質が保たれる期間で、未開封の流動食は製造日から約12か月が一般的です。
・消費期限は安全に食べられる最終日で、開封後は冷蔵保存で5〜7日以内に食べ切ることが推奨されます。期限が過ぎてもすぐに危険になるわけではありませんが、風味や栄養価が低下しやすくなります。
保存方法の詳細
常温保存(未開封)
密封されたパウチや瓶は直射日光や高温多湿を避け、15〜25℃の涼しい場所で保管すれば、製造日から12か月程度品質が保たれます。
冷蔵保存(開封後)
開封後は必ず容器のフタを閉め、0〜5℃の冷蔵庫で保存します。5〜7日以内に使用し、長期間保存したい場合は冷凍へ移行してください。
冷凍保存(長期保存)
開封後すぐに小分けにして密閉容器に入れ、-18℃以下の冷凍庫で保存します。1〜2か月以内に使用すれば、栄養素や味をほぼ保てます。
保存容器や包装のおすすめ
- 開封後は密閉できるプラスチック容器かジッパーバッグを使用。
- 空気を抜いて密封できる真空パックは酸化を防ぎ、保存期間を延長。
- 容器には必ず日付ラベルを貼り、使用順序を管理。
季節別の注意点
- 夏季は常温での保存が特にリスクが高く、なるべく冷蔵・冷凍で管理。
- 冬季は冷蔵庫の温度が低くなりすぎないよう、5℃前後に設定。
- 急激な温度変化は結露を生じさせ、細菌増殖の原因になるため、保存温度は一定に保つ。
まとめ
流動食は未開封で常温保存が可能ですが、開封後は速やかに冷蔵・冷凍へ移すことが安全です。賞味期限は約12か月、開封後は冷蔵で5〜7日、冷凍で1〜2か月を目安にし、保存容器は密閉できるものを選びましょう。正しい保存で栄養と安全性を長く保ち、介護食としての役割を最大限に活かしてください。