介護食

嚥下食(介護食)の賞味期限と正しい保存方法

2026年2月7日 更新 監修: 千葉 亮太(NST専従 / リーダー) 約2分で読める

保存方法別の日持ち

常温保存
包装に記載がある場合を除き、常温保存は推奨しません
冷凍保存
-18℃以下で約30日
未開封 冷蔵で約7日、冷凍で約30日、常温保存は包装に記載の期間内
開封後 冷蔵で3日以内、冷凍で1か月以内(再冷凍は不可)

嚥下食は、嚥下(飲み込み)機能が低下した方でも安全に食べられるように調整された介護食です。正しい保存で鮮度と栄養を保ち、食中毒リスクを防ぎましょう。

嚥下食の基本情報

嚥下食は主に加熱・加圧・ミキサーなどで食感を調整し、粒子径が5 mm以下になるように加工された加工食品です。100 gあたりと、エネルギーは一般的な食事と同等ですが、タンパク質やビタミン・ミネラルはバランスを考慮した配合がされています。保存期間は製品の加工方法や包装形態により異なりますが、未開封・冷蔵の場合は約7日、冷凍の場合は約1か月が目安です。

賞味期限と消費期限の違いと目安

「賞味期限」は品質が保たれる期間で、風味や食感が最良の状態であることを示します。一方「消費期限」は安全に食べられる最終日を示し、特に生ものや加工食品では重要です。嚥下食は加工食品に分類されるため、メーカーが表示する「消費期限」を必ず守ってください。未開封の冷蔵嚥下食は製造日から約7日、冷凍は約30日が一般的な目安です。

保存方法の詳細

常温保存

常温での保存は、真空包装や加圧処理が施された長期保存タイプに限られます。その場合でも、直射日光や高温多湿を避け、30℃以下の涼しい場所で保管し、包装に記載された保存期間を守ってください。

冷蔵保存

未開封のパックは冷蔵(0〜5℃)で保存し、開封後はできるだけ早く使用してください。開封後は3日以内に消費することを推奨します。保存容器は密閉できるプラスチック容器やジップロック袋が適しています。

冷凍保存

冷凍(-18℃以下)で保存すれば、品質を保ちつつ約1か月保存可能です。冷凍保存する際は、できるだけ空気を抜いた包装に入れ替えるか、フリーザーバッグに平らに入れて凍結します。解凍は冷蔵庫内で自然解凍し、再冷凍は避けてください。

保存容器や包装のおすすめ

  • 真空包装やジッパー付きの密閉容器は酸化と乾燥を防ぎます。
  • プラスチック製の容器は軽く、電子レンジでも使用可能です。
  • アルミホイルは冷凍時の結露防止に有効です。

季節別の注意点

夏季は特に温度管理が重要です。冷蔵庫の温度が上がりやすいため、温度計で0〜5℃を維持し、開封後は早めに消費してください。冬季は凍結防止のため、冷凍庫の温度が-15℃以上にならないように定期的に点検しましょう。

まとめ

嚥下食は安全に食べられるよう設計された介護食ですが、保存状態が劣化すると栄養価や食感が損なわれ、食中毒のリスクが高まります。未開封は冷蔵で約7日、冷凍で約1か月、開封後は冷蔵で3日以内に使用するのが安全です。適切な容器と温度管理で、いつでも安心して提供できるよう心がけましょう。

保存のコツ

未開封はすぐに冷蔵庫へ入れる
開封後は密閉容器に移し替える
冷凍する場合は空気をできるだけ抜く
解凍は冷蔵庫内で自然解凍し、再冷凍は避ける
直射日光や高温多湿を避ける

腐敗の見分け方

色が変わっている
異臭がする
表面にぬめりがある
カビが生えている
粒子が固まって柔らかさが失われている

よくある質問

A
はい、冷凍保存が可能です。未開封の状態で-18℃以下の冷凍庫に入れれば、約30日間品質を保てます。解凍は冷蔵庫で自然解凍し、再冷凍は避けてください。
A
開封後は冷蔵(0〜5℃)で保存し、できるだけ早く、目安として3日以内に消費することが安全です。長期間保存すると細菌増殖のリスクが高まります。
A
賞味期限は風味や食感が最良の期間を示し、消費期限は安全に食べられる最終日を示します。嚥下食は加工食品のため、メーカーが表示する消費期限を必ず守り、期限を過ぎたものは使用しないでください。
A
密閉できるジッパー付きプラスチック容器や真空包装が最適です。これにより酸化や乾燥を防ぎ、冷凍時の結露も抑えられます。電子レンジ対応の容器を選べば、温めても便利です。
A
夏は冷蔵庫の温度が上がりやすいため、温度計で0〜5℃を確認し、開封後はなるべく早く(24時間以内が望ましい)使用してください。また、直射日光が当たらない場所で保管し、常温保存は絶対に行わないでください。
A
栄養損失を抑えるには、冷凍保存が有効です。-18℃以下で急速冷凍すればビタミンやたんぱく質の分解を遅らせられます。解凍は冷蔵庫内でゆっくり行い、加熱は短時間で済ませると栄養保持に役立ちます。

参考資料

この記事の監修者

管理栄養士・食品衛生の専門家チームが記事の正確性を監修しています

広瀬 沙織

広瀬 沙織 管理栄養士

主任 / 臨床研究担当

お茶の水女子大学大学院 人間文化創成科学研究科 食物栄養学(修士)

管理栄養士 (2016年) 栄養学修士 (2018年) 腎臓病療養指導士 (2020年)

専門: 学術論文の検索・翻訳、腎臓病の栄養管理、クリニカルパス作成

大学院(栄養学修士)修了後、大学病院の研究室を経て入職。最新の論文やガイドラインに基づいたエビデンスベースの指導を徹底。

1,680件以上の記事を監修

野村 悦子

野村 悦子 管理栄養士

副科長 / 糖尿病療養指導士(CDEJ)

徳島大学 医学部 栄養学科

管理栄養士 (1996年) 糖尿病療養指導士(CDEJ) (2000年) 病態栄養専門管理栄養士 (2008年) 栄養サポートチーム専門療法士 (2010年)

専門: カーボカウント指導、インスリン治療中の食事調整、モチベーション管理

糖尿病治療の現場で30年。「食べてはいけない」ではなく「どう食べるか」を提案するスタイルで、多くの患者のHbA1cを改善させてきたレジェンド。

1,680件以上の記事を監修

大塚 絵里

大塚 絵里 管理栄養士

中堅スタッフ / 公認スポーツ栄養士

早稲田大学 スポーツ科学部

管理栄養士 (2014年) 公認スポーツ栄養士 (2017年) NSCA-CPT (2015年)

専門: アスリートのウェイトコントロール、筋肉量維持の食事法、サプリメント活用

フィットネスクラブ専属栄養士を経て、医学的知識を深めるため病院へ転職。地元の市民マラソンチームや高校部活動への出張講義も担当。

1,680件以上の記事を監修

片桐 真理子

片桐 真理子 管理栄養士

栄養科長 / 統括管理栄養士

日本女子大学 家政学部 食物学科

管理栄養士 (2000年) 糖尿病療養指導士(CDEJ) (2005年) 栄養経営士 (2015年) 食品衛生管理者 (2003年)

専門: 組織マネジメント、病院食の質の向上、生活習慣病指導

総合病院で給食管理10年、臨床栄養へシフト後は生活習慣病チームリーダーを歴任。現在は科長として10名のスタッフを統括。

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監修体制

この記事は管理栄養士・食品衛生管理者を含む専門家チーム(7名)が監修しています。すべての記事は複数名による確認を経て公開されます。

情報ソース

農林水産省、厚生労働省、食品安全委員会、各食品メーカーの公式情報、および査読済み学術論文に基づいています。

更新方針

食品安全に関する新しいガイドラインや研究結果が発表された場合、速やかに記事内容を更新します。最終更新日は記事上部に表示しています。

ご注意

この記事で紹介している保存期間は目安です。実際の保存期間は、購入時の鮮度、保存環境(温度・湿度)、包装状態などにより異なります。

  • 異臭、変色、カビなど異変がある場合は、期間内でも食べないでください
  • 体調に不安がある方は、より短い期間での消費をおすすめします
  • お子様やご高齢の方には、特に鮮度に注意してください