介護食

濃厚流動食(介護食)の賞味期限と正しい保存方法|長持ちさせるコツ

2025年12月28日 更新 監修: 千葉 亮太(NST専従 / リーダー) 約2分で読める

保存方法別の日持ち

常温保存
未開封は常温で2時間以内に開封、開封後は2時間以内に冷蔵へ移す
冷凍保存
冷凍で約4週間(約1か月)
未開封 製造日から約180日(未開封)
開封後 冷蔵で約5日以内

結論:濃厚流動食は未開封のまま冷暗所で約180日、開封後は冷蔵で5日以内に使用すれば安全です。保存容器や温度管理に気を付けるだけで、栄養価と風味を長く保てます。

濃厚流動食の基本情報

濃厚流動食は、嚥下(えんげ)機能が低下した高齢者や介護が必要な方を対象とした液体タイプの介護食です。主に米や小麦粉をベースに、たんぱく質源(大豆たんぱく、乳たんぱくなど)とビタミン・ミネラルがバランス良く配合されています。

  • たんぱく質:2〜3g程度
  • 脂質・炭水化物:エネルギーの約60%を占める
  • 保存性:加熱殺菌・真空包装が施された加工食品

賞味期限と消費期限の違いと目安

「賞味期限」は風味や食感が最も良い期間を示し、未開封の状態であればこの期間内に食べることが推奨されます。一方「消費期限」は、食品の安全性が確保できる最終日です。濃厚流動食は加工食品のため、メーカーは通常「賞味期限」だけを表示しますが、開封後は速やかに冷蔵し、5日以内に消費することが安全基準とされています。

保存方法の詳細

常温(室温)保存

未開封のパックは直射日光や高温を避け、15〜25℃の涼しい場所で保管してください。開封後は常温に放置すると細菌増殖が進むため、2時間以内に冷蔵へ移すのが目安です。

冷蔵保存

開封後は必ず密閉容器に移し、冷蔵(0〜5℃)で保管します。目安は5日以内の使用です。長期間保存したい場合は、冷凍保存を検討してください。

冷凍保存

濃厚流動食は凍結しても栄養価は大きく変わりませんが、食感が変化しやすい点に注意が必要です。冷凍(-18℃以下)で保存できる期間は約1か月が目安です。解凍は冷蔵で自然解凍し、再冷凍は避けてください。

保存容器や包装のおすすめ

  • 開封後は密閉できるプラスチック容器(PP製)やジッパー付き保存バッグを使用
  • 空気をできるだけ抜いて真空状態に近づけると腐敗リスクが低減
  • 小分けにして冷凍する場合は、1回分ずつラップで包んでから保存すると解凍時に便利

季節別の注意点

  • 夏季:高温になると細菌増殖が早まるため、開封後は特に早めに冷蔵し、2日以内の使用を目安にしてください。
  • 冬季:室温が低くなるため、未開封のままでも常温保存が比較的安全ですが、凍結しないように注意が必要です。

まとめ

濃厚流動食は未開封で約180日(6か月)保存可能です。開封後は必ず冷蔵し、5日以内に使用することが安全です。保存容器は密閉できるものを選び、季節に応じた温度管理を徹底すれば、栄養と風味を長く保てます。

保存のコツ

開封後はすぐに密閉容器に移す
直射日光と高温を避けて常温保存する
冷蔵庫は0〜5℃に設定し、扉の開閉が少ない場所に置く
冷凍保存は1回分ずつ小分けにしてラップで包む
解凍は冷蔵で自然解凍し、再冷凍はしない

腐敗の見分け方

色が変わっている
異臭がする
表面にぬめりがある
分離して液体が濁っている
カビが生えている

よくある質問

A
はい、冷凍保存が可能です。未開封のままでも、開封後でも-18℃以下で保存すれば約1か月持ちます。ただし、解凍時は冷蔵で自然解凍し、再冷凍は避けてください。
A
開封後は細菌増殖が速く、一般的に2時間以内に冷蔵へ移さないと品質が低下しやすくなります。2時間を超えると異臭や変色が出始めることがあります。
A
賞味期限は風味の目安です。過ぎてもすぐに危険になるわけではありませんが、色・匂い・粘度に異常がないか確認してください。異常がある場合は廃棄してください。
A
加熱により一部のビタミン(特にビタミンC)は減少しますが、たんぱく質やエネルギーはほぼ保持されます。沸騰させすぎず、温める程度(60〜70℃)に留めると栄養ロスを最小限に抑えられます。
A
夏は冷蔵庫の温度が上がりやすいので、0〜4℃に設定し、できるだけ奥の方に置きます。また、開封後はなるべく早く(2〜3日以内)に使用し、容器は密閉して空気を遮断することが重要です。
A
栄養を守るためには、開封後は速やかに冷蔵し、密閉容器に入れることが基本です。冷凍保存する場合は急速冷凍し、解凍は冷蔵でゆっくり行うと、ビタミンやたんぱく質の劣化を抑えられます。

参考資料

この記事の監修者

管理栄養士・食品衛生の専門家チームが記事の正確性を監修しています

野村 悦子

野村 悦子 管理栄養士

副科長 / 糖尿病療養指導士(CDEJ)

徳島大学 医学部 栄養学科

管理栄養士 (1996年) 糖尿病療養指導士(CDEJ) (2000年) 病態栄養専門管理栄養士 (2008年) 栄養サポートチーム専門療法士 (2010年)

専門: カーボカウント指導、インスリン治療中の食事調整、モチベーション管理

糖尿病治療の現場で30年。「食べてはいけない」ではなく「どう食べるか」を提案するスタイルで、多くの患者のHbA1cを改善させてきたレジェンド。

1,680件以上の記事を監修

広瀬 沙織

広瀬 沙織 管理栄養士

主任 / 臨床研究担当

お茶の水女子大学大学院 人間文化創成科学研究科 食物栄養学(修士)

管理栄養士 (2016年) 栄養学修士 (2018年) 腎臓病療養指導士 (2020年)

専門: 学術論文の検索・翻訳、腎臓病の栄養管理、クリニカルパス作成

大学院(栄養学修士)修了後、大学病院の研究室を経て入職。最新の論文やガイドラインに基づいたエビデンスベースの指導を徹底。

1,680件以上の記事を監修

片桐 真理子

片桐 真理子 管理栄養士

栄養科長 / 統括管理栄養士

日本女子大学 家政学部 食物学科

管理栄養士 (2000年) 糖尿病療養指導士(CDEJ) (2005年) 栄養経営士 (2015年) 食品衛生管理者 (2003年)

専門: 組織マネジメント、病院食の質の向上、生活習慣病指導

総合病院で給食管理10年、臨床栄養へシフト後は生活習慣病チームリーダーを歴任。現在は科長として10名のスタッフを統括。

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この記事は管理栄養士・食品衛生管理者を含む専門家チーム(7名)が監修しています。すべての記事は複数名による確認を経て公開されます。

情報ソース

農林水産省、厚生労働省、食品安全委員会、各食品メーカーの公式情報、および査読済み学術論文に基づいています。

更新方針

食品安全に関する新しいガイドラインや研究結果が発表された場合、速やかに記事内容を更新します。最終更新日は記事上部に表示しています。

ご注意

この記事で紹介している保存期間は目安です。実際の保存期間は、購入時の鮮度、保存環境(温度・湿度)、包装状態などにより異なります。

  • 異臭、変色、カビなど異変がある場合は、期間内でも食べないでください
  • 体調に不安がある方は、より短い期間での消費をおすすめします
  • お子様やご高齢の方には、特に鮮度に注意してください