とろみ剤は介護食の必需品で、適切に保存すれば長期間安全に使用できます。本記事では賞味期限の目安、保存のポイント、腐敗の見分け方を管理栄養士がわかりやすく解説します。
とろみ剤の基本情報
とろみ剤は主にデキストリンや澱粉系の粉末で、飲み物や料理に加えて粘度を調整する介護食用の加工品です。100gあたり約68kcalと低カロリーで、糖質が中心です。保存性は比較的高く、湿気や高温を避ければ長く品質を保てます。
賞味期限・消費期限の違いと目安
とろみ剤は「賞味期限」が表示されます。未開封の状態で製造日から約2年が目安です。開封後は酸化や湿気の影響で品質が低下しやすくなるため、開封後はできるだけ早く使い切ることが推奨されますが、冷蔵保存すれば約12か月は問題なく使用できます。
保存方法の詳細
常温保存(室温)
直射日光を避け、湿度が低い涼しい場所(15〜25℃)で保存します。未開封のままなら約6か月から1年程度は品質が保たれますが、開封後は湿気で固まりやすくなるため、できるだけ冷蔵保存をおすすめします。
冷蔵保存
開封後は密閉容器に入れ、冷蔵庫の野菜室やチルド室(0〜5℃)で保存します。適切に密封すれば約12か月の保存が可能です。
冷凍保存
とろみ剤は凍結に強く、冷凍庫(-18℃以下)に入れれば約24か月保存できます。ただし、解凍時に結露が生じやすく湿気が付着しやすいため、使用前に密封状態を確認し、必要に応じて再度乾燥させてから使用してください。
保存容器・包装のおすすめ
- 密閉できるジッパーバッグまたはプラスチック容器
- 遮光性がある容器は光劣化を防止
- 使用後は必ず空気を抜いて閉じる
- ラベルに開封日を記入して管理
季節別の注意点
梅雨や夏場は湿度が高くなるため、特に開封後の結露に注意が必要です。湿気が付着すると固まりやすくなるので、使用後はすぐに容器の蓋を閉め、冷蔵庫へ戻す習慣をつけましょう。
まとめ
とろみ剤は未開封で約2年、開封後は冷蔵で約12か月、冷凍で約24か月保存可能です。湿気と温度管理が最も重要なポイントです。正しい保存で安全・安心な介護食を長く活用しましょう。